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営業ロープレAIのやり方|プロンプト全文と採点38→72点の実演

公開: 2026-09-18|執筆: 花川和也(株式会社figfig・AIgear運営)

営業ロープレの相手はAIにやらせられます。専用ツールを契約しなくても、ChatGPTやClaude(クロード)の無料プランに顧客役のプロンプト(指示文)を1本貼れば、その場で「手強い決裁者」が返事をしてきて、終わったあとに100点満点で採点までしてくれます。この記事では、2026年5月に公開した実演動画の顧客役・採点・難易度調整・商材差し替えの4本のプロンプトを全文公開し、この記事のために2026年9月18日に回した結果(1回目38点→指摘を1つ直して再戦72点)をそのまま載せます。後半で、音声で1人でやる設定、専用ツールとの分かれ目、失注分析の負け筋をロープレ台本にする方法まで書きます。

営業ロープレAIの流れ: ①顧客役のプロンプトを貼って業種と役職を指定→②3ターン話すと本番同様の断り文句が返る→③点数ともったいなかった一言が出る。記事用の台本で試した結果は1回目38点、入口を1点変えた再戦で72点

営業ロープレの相手をAIにやらせると何が変わるか

営業ロープレ(ロールプレイング)は、顧客役と営業役に分かれて商談を模擬練習する方法です。現場で続かない理由はほぼ一つで、相手役を捕まえるのが面倒だからです。上司に何度も頼むのは気が引け、1人営業の会社では頼む相手がいません。AIに顧客役をやらせると、この制約が消えます。

人が相手役AIが相手役
相手の確保上司・同僚の予定に合わせるその場で始められる
相手の質演技力に左右される。身内は手加減しがち「価格に厳しい」「前のツール導入で失敗した」など注文どおりの嫌な顧客を再現できる
回数月1回の研修で1〜2本同じ反論を10回でも繰り返せる
振り返り相手役の感想(主観・遠慮あり)点数・冷めた一言・買わなかった理由を遠慮なく返す

ただし、AIロープレで分かるのは「自分がどこで詰まるか」までです。AI相手に勝てたから本番で受注できるわけではなく、実在の顧客の温度感や社内政治は再現されません。私はAIロープレを「弱い反論を特定し、切り返しを型にする練習」と割り切って使っています。初回ヒアリングからクロージングまでを通しでやる練習には向かず、それは専用ツールか人が相手の領域です。

営業ロープレAIは専用ツールと汎用AI(ChatGPT・Claude)のどちらで始めるか

AIロープレの専用ツールは、ナレッジワークAI営業ロープレ、exaBaseロープレ、amptalk coachなど、アバターや音声で顧客役を演じ、採点と管理画面がつく法人向け製品が10製品以上あります。一方で、多くの人がまず知りたいのは「買う前に自分で試す方法」です。分かれ目を先に整理します。

観点専用ツール汎用AI(ChatGPT・Claude)
費用多くが要問い合わせ。法人契約が前提無料プランで始められる。上限に当たれば月額数千円のプラン
顧客役の設定用意されたシナリオから選ぶプロンプトに自分で書く。自社の負け筋をそのまま仕込める
採点製品が決めた評価軸で自動採点。管理者が一覧で見られる採点基準を自分で指定する(後述のプロンプト2)。無料AIは採点できないと書く記事が多いが、指定すれば点数と「もったいなかった一言」まで返る
音声製品によるChatGPT・Claudeとも音声モードあり(後述)
向く会社営業20名以上で、研修担当者が受講状況を管理したい1人〜10名程度で、まず自分の切り返しを直したい

専用ツールの代表例は次のとおりです(各社の公式ページ・プレスリリースで2026年9月18日に確認できた範囲。料金は公開の有無のみ)。

製品提供元顧客役の形料金の公開状況
ナレッジワークAI営業ロープレ株式会社ナレッジワークAIアバター。商品紹介・ヒアリング・懸念払拭などの場面を設定。主に大手企業向け要問い合わせ
exaBaseロープレ株式会社エクサウィザーズAIアバター(音声で会話)製品ページは要問い合わせ。プレスリリースで従量課金の目安を公開(2024年10月時点)
amptalk coachamptalk株式会社音声・テキスト+ペルソナに応じたアバター。自社の営業資料・事例を読み込ませられる要問い合わせ
AI営業ロールプレイング(Sansan Labs)Sansan株式会社チャット形式。業界名・部署名と難易度を入れると顧客役を自動生成Sansan利用者は無料

専用ツールが要るのは「誰が何回やって何点だったか」を管理者が追う必要が出てからで、その前に汎用AIで「自社に効く顧客役の設定」を作っておくと、製品選定の評価軸が定まります。以下は汎用AIでやる手順です。私はClaudeで組んでいますが、プロンプトはChatGPTでも動きます。

営業ロープレAIのプロンプト全文(顧客役・採点・難易度調整・商材差し替え)

実演動画で使っている4本(採点だけは点数を出す形に直したもの)です。設定欄(角括弧)を自社の商材と相手に書き換えて、そのまま貼ってください。

プロンプト1: 顧客役(手強い決裁者を演じさせる)

あなたはこれから、私の商談相手(手強い決裁者)を演じてください。

# 設定
- 業界/役職: [例: IT人材紹介会社の事業責任者]
- 私が売る商材: [例: AI営業顧問サービス 月30万円]
- あなたの態度: 最初は乗り気でない。すぐには納得しない。ただし理不尽ではなく、ビジネス上もっともな懸念をぶつける。
- 反論の種類: 価格(高い)/ 現状維持(今は困ってない)/ 先延ばし(検討します)/ 比較(他社と迷ってる)から、自然な流れで出す。

# 進め方
- 1回の返答は2〜3文まで。長々と説明しない。実際の決裁者のテンポで。
- 私が良い切り返しをしたら少しずつ態度を軟化させ、弱い切り返しなら食い下がってください。
- 私が「フィードバックして」と言うまでは、役を崩さず顧客を演じ続けてください。

準備ができたら「はい、お時間いただいています。それで、今日は何のお話でしたっけ?」とだけ言って始めてください。

効いているのは「役・態度・反論の種類・進め方」の4要素です。役だけ指定すると、AIは物分かりのよい顧客になって数往復で納得してしまいます。「弱い切り返しなら食い下がる」と態度を決め、反論を4種類に絞り、「2〜3文まで」と長さを縛ることで商談のテンポになります。最後の一文で開始の合図を固定しているのは、AIが「承知しました」と地の文を返すのを防ぐためです。

プロンプト2: 採点(役を抜けて営業コーチとして評価させる)

動画で使っている版に、点数(100点満点)と「フィードバックして」の合図を足した版です。動画版は点数を出しません。

フィードバックして。ここで一旦ロープレを止めます。役を抜けて、営業コーチとして私の切り返しを100点満点で採点してください。
- 点数と、その理由
- 良かった点 / 弱かった点を各2つ
- 一番もったいなかった一言と、その理想的な言い換え
- 次に同じ反論が来たときの型を1つ
辛口でお願いします。

「100点満点」と「一番もったいなかった一言」の引用を指定しないと、AIは「全体的によくできています」型の総評を返しがちで、次に何を直すかが決まりません。

プロンプト3: 難易度調整(手強くする)

顧客役に戻ってください。さっきより手強くしてください。
- 価格にもっと厳しく、具体的な数字(費用対効果)を求める
- 「で、結局うちの場合いくら儲かるんですか?」と詰めてくる
- 一度断った姿勢を簡単には変えない

採点のあとに貼ると、同じ会話の続きで再戦できます。同じチャットで続けると顧客役が前の会話に引きずられ、態度が軟化した状態から始まるので、前回と比べたいときは新しいチャットにプロンプト1から貼り直します。

プロンプト4: 商材差し替え(自社用の断り文句を先に出させる)

私の商材は [商材] です。買い手は [役職・業界] です。
この相手が言いそうな「断り文句」を、よくある順に5つ挙げてください。
そのあと、その5つを使って商談ロープレの顧客役を演じてください。

プロンプト1の反論4種類が自社に合わないときは、先にこれで断り文句を出させ、プロンプト1の「反論の種類」に貼り替えます。実際の断り文句は失注リストから取るのが一番正確です(後述)。

手強い版: 「最も会いたくない見込み客」を演じさせる

プロンプト1で物足りなくなったら、設定を具体的に盛ります。次に撮る予定の対決型動画(台本なしで自分の商材を売る回)のために作った顧客役がこの形です。まだ動画にはしていません。

あなたはこれから「見込み客」を演じてください。以下の設定を厳密に守ります。

【あなたの設定】
- IT特化の人材紹介会社の営業部長。社員35名、営業12名。決裁権あり
- 去年ChatGPTを全社導入したが、誰も使わなくなって形骸化した経験がある
- 現場は忙しい。ツールを増やすこと自体に強い抵抗がある
- 数字にはシビア。「工数が減る」だけでは動かない。売上か受注率に紐づくかを見る

【態度】
- 丁寧だが刺す。世辞は言わない。相槌で流さない
- 曖昧な回答、抽象的な言葉(効率化・DX・伴走 など)が出たら必ず具体を問い返す
- 相手を助けない。言い淀んだら黙って待つ、または「で、結論は?」と促す
- 自分がAIであることは明かさない。営業のアドバイスも一切しない

【出し方】
- あなたの発言だけを出す。地の文・ト書き・解説は書かない
- 1回の発言は3文以内。長々と喋らない

【勝敗条件】
- あなたが「次回、他の役員も入れて具体案を聞きたい」と言ったら相手の勝ち
- 納得できなければ最後まで言わない。無理に着地させない

では、こちらから「本日はよろしくお願いします」と言うところから始めてください。

自分が一番苦手な相手の特徴を書き込むほど、詰まる場所がはっきり出ます。勝敗条件を次回アクションの獲得に置いているのは、AIロープレで「契約します」を引き出しても本番の再現性がないからです。

実際にやってみた結果: 1回目38点、指摘を1つ直して再戦72点

この実演は、この記事のために2026年9月18日に、私の作業環境(Claude Code)でClaudeにプロンプト1(設定欄は上の例のまま)をそのまま渡して回したもので、claude.aiのチャット画面ではありません。営業側のセリフは、私がよく見る弱い切り返しを再現するために記事用に書いた台本で、実際の顧客との商談ではありません。同じ手順で進みますが、文章は毎回変わります。読者がclaude.aiでやる場合は、新しいチャットにプロンプト1を貼るところから始めてください。顧客役と採点の文章はClaudeの出力をそのまま載せています。

1回目: 説明で押して、質問ゼロで終わった商談

営業側は「商材の説明→他社事例→3か月お試しでクロージング」という、初回商談でよくある流れをなぞりました。顧客役の返しはこうでした。

3ターンで「現状維持→比較→先延ばし」と反論が移り、最後は持ち帰りで終わりました。プロンプト2を貼った採点の要点が次です。

採点:38点 / 100点
理由:3ターンとも「一般論の説明」で終わり、相手に一度も質問をしていません。相手は「うちにとって何が良くなるのか見えない」と2回もヒントをくれたのに、その扉を開けず、最後は「まず3か月やってみて」というリスク丸投げのクロージングで自滅しました。
一番もったいなかった一言:「まずは3か月やってみていただいて、合わなければやめていただいて大丈夫ですので、一度お試しいただけないでしょうか」——「90万円払って試してくれ」と言っているのと同じで、決裁者からすれば自分だけがリスクを負う提案です。
次に同じ反論が来たときの型:「今は困ってない」には、認める → 現状を数値化させる質問 → 放置コストを本人に言わせる。

「質問がゼロ」という指摘は、私が商談の録画や文字起こしを見るときに一番多く出す指摘と同じでした。

2回目: 「質問で現状を数字にする」の1点だけ直して再戦

同じプロンプト1から改めて始め、直したのは「商材の説明をやめて、質問で現状を数字にする」の1点です。ただし説明をやめると、その後の切り返し(懸念の先回り・次回アクション)も自然に変わります。最初に「商談や面談のあと、記録やメールに1件どれくらいかかっていますか」と聞きました。

同じ3ターンで止めて採点しました。

採点:72点 / 100点
理由:ヒアリングから数字化、懸念の先回り、次回アクションの提示まで、王道の流れは踏めています。ただ価格の根拠と競合との差別化が空白のまま、最後の「他社は10万以下」に無防備な状態で入りました。
弱かった点:「1件15分」を自分で置いた仮定で計算した。「AI営業顧問」の中身を一度も語っていないので、"メモを貼るとメールが出るツール"に矮小化され、ツール会社の10万と同じ土俵で比べられた。
次に「他社は10万以下」が来たときの型:ツール自体はその価格帯が妥当だと認める → 「御社の8名が3か月後も使っている自信はありますか」と問い返す → 顧問料は定着させて空いた80時間を売上に変えるまでの分、と自分の土俵に移す。

Before→Afterで分かったこと

1回目2回目
採点38点72点
営業側の質問の数02(営業人数・月の件数)
顧客役の最後の反応「持ち帰って検討します」(先延ばし)「実際のメモで再現してもらえるなら見る」(次回アクション成立)
残った課題質問がゼロ、リスク丸投げのクロージング価格の根拠と競合との違いを語っていない

入口を1点変えただけで、反論の出方が「現状維持→比較→先延ばし」から「現状維持→定着不安→価格根拠」に変わりました。質問で現状を数字にすると、顧客役の反論が抽象的な「困ってない」から具体的な「30万の中身は何か」に進み、次に練習すべき反論が分かります。2回目の指摘(価格の根拠を語っていない)が、そのまま3回目のテーマになります。

音声で1人でやる: ChatGPT・Claudeの音声モードの設定

文字で打つロープレは本番と違いすぎる、という声はよく聞きます。声でやるほうが、言い淀みや長すぎる説明がそのまま出るので練習になります。私は次の対決型の撮影を音声モードでやる前提で準備しています(テキストでの実演は上のとおり)。

Claudeの音声モードでやる手順

Claudeの音声モードはベータ機能で、無料プランを含む全プラン、Web・デスクトップアプリ・スマホアプリ(iOS/Android)で使えます。2026年7月23日の更新で日本語を含む11言語に対応し、有料プランではテキストと同じモデルを選べるようになりました(無料プランは軽量モデルのHaikuで、接続できる外部ツールは1つ。Claude公式ヘルプ「Use voice mode」と公式ブログを2026年9月18日に確認)。私自身、2026年7月25日に音声モードで日本語のやり取りが通ることを確認しています。

  1. 1. 新しいチャットを開き、プロンプト1をテキストで貼ります(音声モードに切り替える前に貼るほうが確実です)
  2. 2. 言語を日本語に設定します。音声モードは話した言語を自動判定しないので、Settings > General > Voice > Language で日本語を選ぶか、最初に「日本語で話してください」と声で伝えます
  3. 3. チャット画面右下(Web/デスクトップ)または入力欄(スマホ)の音声波形のアイコンを押して音声モードにし、「本日はよろしくお願いします」から始めます
  4. 4. 周りが騒がしい場所ではプッシュトゥトーク(ボタンを押している間だけ聞く)を使います
  5. 5. 終わったら音声を止め、プロンプト2をテキストで貼って採点させます。音声のやり取りは文字として同じチャットに残るので、採点は会話全体を対象にできます

音声のやり取りも通常の利用上限に加算されるので、無料プランなら1回のロープレを3往復程度に区切ってください。

ChatGPTの音声でやる手順

  1. 1. 新しいチャットにプロンプト1をテキストで貼ります
  2. 2. Settings → Voice で Live / Advanced / Standard のどれかを選びます。Live は無料プランでも使えますが軽量モデルで、利用時間の上限は24時間の移動窓で数えられます(上限の数字はプランで違うので、自分のプランの表を確認してください)
  3. 3. 音声アイコン(入力欄付近)を押して開始し、「本日はよろしくお願いします」から始めます
  4. 4. 終了すると会話の文字記録がチャットに残るので、プロンプト2を貼って採点させます
  5. 5. 法人ワークスペース(Business/Enterprise)では音声の方式が個人プランと異なるので、管理者の設定に従ってください

(OpenAI公式ヘルプ「ChatGPT Voice」を2026年9月18日に確認)。プロンプト1〜4はそのまま使えます。プロジェクト機能に顧客役の設定と採点基準を保存しておくと、毎回貼らずに済みます。

失注分析の負け筋を営業ロープレAIの台本にする

顧客役プロンプトの「反論の種類」を、一般論の4つから自社の実際の断り文句に置き換えると、練習の的が絞れます。一番正確な出どころは失注リストです。失注分析のフォーマットで書いた5項目(ID・商談額・商談回数・決裁者特定・失注理由メモ)で失注を溜めていれば、失注理由メモがそのまま顧客役のセリフになります。

手順は3つです。

  1. 1. 失注リストの「失注理由メモ」列をAIに貼り、「相手が実際に口にした断り文句を件数の多い順に5つに分類し、代表的な一言を原文から引用して」と頼みます
  2. 2. 出てきた5つを、プロンプト1の「反論の種類」に貼り替えます。「思ったより高い。初回で見積を出したらトーンが下がった」というメモが3件あれば、反論を「初回で見積を見た直後の価格反論」に固定します
  3. 3. 商談回数1回で失注した案件が多いなら、顧客役の設定に「初回商談で、この場では決めない」と入れ、次回アクションの合意だけを練習します

失注分析は「負け筋を見つける」ところで止まりがちです。見つけた負け筋をその週のうちに顧客役に仕込んでロープレすると、分析が次の商談の行動に変わります。月次の失注分析で出た上位2つの負け筋を、翌月のロープレのテーマにする運用を想定しています。

もう一つの材料は商談の議事録です。商談議事録をAIで作る手順で残している「ネック(予算・時期・決裁者・競合)」の項目を貼れば、実在の商談に近い顧客役ができます。ただし社名や個人名は入れないでください(後述)。

営業ロープレAIでつまずく5つの点と直し方

1. AIが褒めてばかりで採点にならない

プロンプト2で数字と厳しさと引用を指定しても甘いときは、「あなたが演じた見込み客の立場で、買わなかった最大の理由を1つだけ」と聞くと、評価が締まります。

2. 役が崩れて解説モードになる

営業側が困っていると、AIが顧客役を抜けて助け舟を出すことがあります。「役を続けてください」と1行返せば戻ります。最初から防ぐには、手強い版のように「営業のアドバイスも一切しない」「あなたの発言だけを出す」を設定に入れます。

3. 一度に何か所も直して、何が効いたか分からなくなる

1回の再戦で直すのは1点にしてください。全部直すと点数が上がっても理由が特定できず、本番に持ち込む型が決まりません。

4. 顧客役が自社の商材を知らないので、反論が浅い

「私が売る商材」が一言だと、反論は一般論になります。自社のサービス資料の要点(提供内容・価格・契約期間)を設定欄の下に貼ると、「その料金で3か月縛りなのはなぜ」のように実際の商談で飛んでくる反論に近づきます。

5. 実在の顧客名や商談内容をそのまま貼る

ロープレの設定に実在の顧客名・担当者名・商談で聞いた金額を入れたくなりますが、Claude・ChatGPTとも個人向けプランは設定で学習をオフにしない限り、貼った設定文も顧客役のセリフも学習の対象になります。確認する場所と法人プランの扱いは失注分析のフォーマットの「実在顧客のデータをそのまま貼る」と同じです。ロープレの顧客役は「IT人材紹介会社の営業部長」のような属性だけで十分に成立するので、社名と個人名は入れないのが一番簡単です。

営業ロープレAIを週1回・15分の習慣にする

プロンプトがあっても、続かなければ意味がありません。私が最小の運用として勧めているのは次のとおりです。

この記事の4本のプロンプトは、こちらのフォームからテキストでまとめて受け取れます。自社の断り文句を顧客役に仕込むところから一緒に組みたい場合は、AIgearの無料壁打ち(月5枠・60分)で相談を受けています。

よくある質問

営業ロープレAIは無料で使えますか?

使えます。この記事のプロンプトはChatGPT・Claudeの無料プランで動き、音声モードも両方とも無料プランで使えます(2026年9月18日に公式ヘルプで確認)。1回を3往復+採点に区切り、上限に当たるようになったら月額プランを検討する順番で十分です。

1人でやっても効果はありますか?

あります。むしろ1人でやるほうが、上司の目を気にせず詰まった場面をそのまま採点に出せます。効果を出す条件は「1回に直すのは1点」「同じ顧客役で再戦する」の2つで、上の実演(記事用の台本)でもこの2つだけで38点から72点に変わりました。

AIの採点は信用していいですか?

点数そのものは信用しないでください。実行するたびに点数は動きますし、AIには実在顧客の温度感は分かりません。信用してよいのは「一番もったいなかった一言」の引用と「次に同じ反論が来たときの型」で、この2つは会話の事実に基づいています。点数は、同じ相手・同じターン数で前回と比べる相対値として使います。

ChatGPTとClaude、どちらで営業ロープレをすべきですか?

プロンプト1〜4はどちらでも動きます。私がClaudeで組んでいるのは、議事録・失注分析を同じClaudeで回していて、失注リストから顧客役を作る流れがつながるからです。社内でChatGPTを使っているなら、そちらで始めて問題ありません。

新人研修にも使えますか?

使えます。新人にはプロンプト1をそのまま渡し、最初の1か月は「反論の種類」を価格の1つに絞ります。上司には「次に同じ反論が来たときの型」だけを報告させると、詰まった場面を隠さずに済みます。

記事で使ったプロンプト・資料は無料で配布しています。
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