営業リストの優先順位は、AIに「調べて、採点して、並べ替える」ところまで任せられます。やり方は、①リスト(社名の一覧)をAI(Claude)に渡す、②各社の公開情報をWebリサーチさせる、③5基準×5点=25点満点で採点させて降順に並べ替える——の3段です。上から順に当たるだけの状態になったリストは、テレアポでもフォーム営業でも成果の出方が変わります。この記事では、私が実際の営業リストで使っているスコアリングの手順と採点基準を公開します。

営業リスト100社の「順番」で成果が変わる理由
同じ100社のリストでも、上から機械的に当たるのと、受注確度の高い順に当たるのとでは、同じ工数で得られるアポの質が変わります。問題は、優先順位づけを人がやると1社あたり10〜15分の企業リサーチが必要になることです。100社なら20時間超。だから多くの現場では「調べずに上から当たる」ことになります。
AIによるスコアリングは、この「調べる時間」をゼロにします。リサーチと採点の作業はAIがやり、人は採点基準の設計と、上位企業への実際のアプローチに集中します。
AIスコアリングの手順(3ステップ)
ステップ1: リストを渡す
社名の一覧があれば始められます。列は最低限で構いません。
- 会社名(必須)
- 業種・従業員規模・所在地(あれば精度が上がる)
- 自社との接点(過去の問い合わせ有無など)
「直近の動き」のような調査が必要な列は空欄でOKです。そこはAIにリサーチさせます。
ステップ2: 5基準で採点させる
私が使っている採点基準は次の5つです。各1〜5点、合計25点満点。
| 基準 | 見るもの |
|---|---|
| 課題適合 | 自社サービスが解ける課題を抱えていそうか |
| 予算体力 | 規模・業績から投資余力があるか |
| タイミング | 資金調達・採用・出店・新規事業など直近の動き |
| 接触しやすさ | 決裁者に届く経路があるか |
| 競合状況 | 競合サービスをすでに入れていないか |
指示のポイントは「各社を採点の前にWebリサーチさせる」ことです。採用ページ・プレスリリース・ニュースなどの公開情報を根拠にさせると、点数に理由がつき、営業トークの仮説にもそのまま使えます。逆に、リサーチをさせずに社名だけで採点させると根拠のない点数(ハルシネーション)になるので必ず避けてください。
ステップ3: ランク分けして上から当たる
合計点でランク分けします。私の運用では S(23〜25点)/ A(19〜22点)/ B(14〜18点)/ C(10〜13点)/ D(9点以下)の5段階です。
- 1. SとAランクだけ、1社ずつ深掘りリサーチして個別の仮説を持って当たる
- 2. Bランクはフォーム営業やメールでまとめて接触する
- 3. C・Dは今期は追わない(リストから消さず、四半期後に再採点する)
「全社に同じ熱量で当たらない」と決めることが、スコアリングの効果を最大にします。
実務でつまずきやすい2つのポイント
採点基準は自社の受注実績から作る
上の5基準は汎用形です。効果を上げるには「過去に受注した会社の共通点」を基準に翻訳してください。たとえば当社の場合、IT系の人材紹介・SES・受託開発など「社長や営業責任者と直接話せる中小企業」の受注率が高いため、接触しやすさの配点を重くしています。
採点は定期的に回す
タイミングの点数は鮮度が命です。資金調達や採用強化は数ヶ月で状況が変わるため、月1回など決めた周期で再採点する運用にすると、リストが「生きた順番」を保ちます。
リストの次は「当たった後」を自動化する
優先順位をつけたリストに当たり始めると、次は商談後の処理がボトルネックになります。商談メモ・CRM入力・お礼メールの自動化は商談の議事録をAIで自動化する手順で、日々の返信対応は営業メールの返信をAIで下書きする方法で解説しています。リストの入口から商談後の出口までつながると、営業の事務時間はまとめて削れます。
よくある質問
何社くらいのリストまで対応できますか?
実演では20〜30社に絞ることが多いですが、仕組み上は数百社でも同じ指示で回ります。件数が多い場合は「まず全社を簡易採点→上位だけ深掘りリサーチ」の2段構えにすると、時間と精度のバランスが取れます。
スプレッドシートのまま使えますか?
使えます。Googleスプレッドシートを連携すれば、各社の行に点数とランクを直接書き込ませることもできます。既存のリスト管理を変えずに導入できるのが、この方法の利点です。
採点結果はどこまで信用していいですか?
「当たる順番を決める道具」としては十分ですが、点数の根拠は必ず見てください。リサーチ元の情報が古いことがあるためです。S・Aランクだけ人が根拠を確認する運用にすれば、確認工数を最小にしながら誤爆を防げます。
採点プロンプトの全文を配布しています
この記事の5基準スコアリングの指示文(プロンプト全文)は、配布フォームから無料で受け取れます。自社の受注実績に合わせた採点基準の設計を相談したい方は、AIgearの無料壁打ち(月5枠・60分)をご利用ください。売り込みはしません。